〜作品紹介〜

【イントロダクション】
『〜これは、とっても伊丹なお話〜』

 伊丹で豆腐屋を営むある家族の歴史を、
いくつもの時代と街の風景を通して描いた舞台『さよなら家族』* をもとに、
ともに伊丹に縁の深いごまのはえの脚本と、
小原延之の演出が初のタッグを組み、
伊丹と劇場とわたしたちの物語を語りなおします。

【あらすじ】
 戦争が終わってしばらくたった 1955 年の春。
ある男女が出会い、家族がはじまりました。
 1970 年の万博の夏。 子供は二人になっていました。
いつも喧嘩がたえない騒がしい家族になりました。
やがて、バブルの真ん中 1986 年の秋。
子供たちも大人になり、それぞれの道へ。
震災があった 1995 年の冬の朝、
孫の活躍が眩しい 2005 年の春の夕暮れ、
検査と対策の時代を経て、今日まで―――

 さらば、さらば、さらば!!

*『さよなら家族』:アイホールがつくる「伊丹の物語」プロジェクトとして、
ごまのはえの作・演出により 2017 年に上演。
詳細情報はアイホール Web サイト内のアーカイブページへ。
▶ https://www.aihall.com/itamiproject_29/

〜アーティストコメント〜

ごまのはえ【脚本】
 苦労話が伝わりづらい世の中です。
例えば身勝手な旦那に振り回された女性がいるとします。
どれだけ苦労したか語っても、若者からは「別れたらええだけちゃうん」と
歌心のない返事しか返ってきません。けれどそんな若者ももう少し我慢して
耳を傾ければ、語り手が昔の自分に寄り添い、若き日の自分を励まし、
今の自分を労っている姿を見ることができるでしょう。
それは感動的な姿です。若者の苦労話離れが言われて久しい昨今、
この姿を拝むことなく老いゆく人が沢山いるのは寂しいかぎりです。
『さらば、象』は平たく言うと「苦労話系演劇」です。
沼に咲く蓮のような清々しいお芝居です。
この豊穣な世界をアナタも覗いてみませんか。
特に親の苦労話がもう聞けなくなった方、
まだ生きてるけど聞きたくねぇやって方は、
ぜひご来場ください。 

【プロフィール】大阪府枚方市出身。ニットキャップシアター代表。
京都を創作の拠点に大阪、東京、福岡、名古屋などの各都市で公演を
続けている。『愛のテール』でOMS戯曲賞大賞、『ヒラカタ・ノート』で
OMS戯曲賞特別賞及び新・KYOTO演劇大賞、『チェーホフも鳥の名前』で
北海道戯曲賞大賞を受賞。一般社団法人毛帽子事務所 代表理事。
小原延之(こはら のぶゆき)【演出】
 2017年にアイホールで上演された『さよなら家族』に「劇場のある町」
という文脈が加わった。町の物語なのだから、伊丹が劇場のある町であることは
自然な話だけれど、ちょっとこそばゆい気がした。自分で自分を自慢している
ような気がしたのだ。だけど数年前、町の劇場の存続問題があった頃、
僕たちは、それを自慢しきれなかったのかもしれないし、市⺠の方々に自慢して
もらっていいことを告げたけれど、どうもこそばゆくなってしまって、結果、
それがいけなかったのかもしれない。今回、ごまさんとニットキャップシアター
のみなさんが、折角さよならを告げるための物語をつくってくれたのだから、
自信をもって、さよならに向き合いたいと思う。

【プロフィール】劇作家・演出家。1968年、福井県出身。
劇団そとばこまち7代目座⻑を務め、退団後、フリーの劇作家・演出家として
活動。2004年、「大阪教育大学附属池田小学校事件」をモチーフにした
『丈夫な教室』(第12回OMS戯曲賞最終候補)で評価を得る。
近年は、劇団大阪や高槻シニア劇団などの演出を手がけるほか、
吹田市と大阪大学との共同事業などにも参画し活動の幅を広げている。
また、教育現場における演劇の手法を使った授業を行うアウトリーチ事業の
講師としても活躍している。

〜作品概要〜

脚 本:ごまのはえ  
演 出:小原延之
音 楽・演奏:おがわてつや
出 演:髙安美帆、門脇俊輔、澤村喜一郎、仲谷萌、⻄村貴治、山谷一也、
     高田晴菜、越賀はなこ、山﨑茉由、高橋敏文、大路絢か、
     尾澤ショータロー

会 場:AI HALL(伊丹市立演劇ホール) 
   兵庫県伊丹市伊丹2-4-1

日 時:2025年1月31日(金)〜2月3日(月)
    1月31日(金)19:00 *初日割あり
    2月1日(土)13:00 / 18:00
    2月2日(日)14:00
    2月3日(月)14:00
         *受付開始は開演の45分前。開場は開演の30分前。

料 金:<一般> 4,000円 (当日券+500円)
    <ユース・学生> 2,500円 (当日券+500円) 
      <ペア割> 7,500円 (2名分/前売のみ)
      <高校生以下> 1,000円 (前売・当日とも)
      <初日割> 3,500円 (1月31日(金)19:00の回限定/当日券+500円)
      <伊丹市⺠割> 3,000円(当日券+500円)

      ※全席自由(当日受付順入場)
      ※ユースは25歳以下。 
      ※ユース・学生券、高校生以下券は当日要証明書。 
      ※伊丹市⺠割券は当日要住所証提示。 
      ※未就学児童の入場はご遠慮ください。

チケット取扱:11.29(金)よりチケット発売
    ■ ニットキャップシアター 特設ウェブサイトにて販売
      https://knitcap.jp/sarabazou/#ticket
    ■ AI HALL
         電話:072-782-2000
       (火曜休館/12月29日(日)〜1月3日(金)は年末年始休館)

鑑賞サポートについて:
       ■ 公演1週間前より上演台本のデータを貸し出しいたします。 
       ■ 車いすの方は事前にご連絡いただくか予約の際にお申し付け下さい
       ■ その他、観劇に際してお手伝いが必要な方はご相談ください。
      可能な限りご対応します。

【スタッフ】
舞台監督:河村都(華裏) 舞台美術:竹腰かなこ 照明:葛⻄健一 音響:三橋琢
映像:飯阪宗麻(NOLCA SOLCA Film) 衣裳:イトウワカナ(intro) 
小道具:仲谷萌 演出助手:小山裕暉 
マイム指導:いいむろなおき(いいむろなおきマイムカンパニー)
宣伝美術:山口良太(slowcamp) 絵:竹内まりの 
制作:門脇俊輔、澤村喜一郎、高田晴菜、山﨑茉由、植村純子
【協力】
エイチエムピー・シアター・カンパニー、劇団再放送、原脈、合同会社いった、
市立伊丹ミュージアム、石谷太郎、鹿島康司、⻲田吉雄
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(公演創造活動)
   独立行政法人日本芸術文化振興会
後援:伊丹市、公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団
京都芸術センター制作支援事業
企画・製作・主催:一般社団法人毛帽子事務所、ニットキャップシアター

〜プレイベント〜

1. トークイベント

令和 6 年度 AI・HALL 主催事業 演劇サロン
「『伊丹の物語』が紡ぐもの〜何を知り、何を描くか〜」

アイホールで実施した「地域とつくる舞台」シリーズ
「伊丹の物語」プロジェクト。
市⺠から提供いただいた写真や取材を通して、
参加者やスタッフが紡いできた物語の製作過程や
エピソードなどを語ります。

【日時】2024 年 12 月 1 日(日)13:00〜15:00
【場所】アイホール ホワイエ
【登壇者】小原延之、ごまのはえ、小山裕暉

2. 朗読公演

『国道 171 号線を歩く象』 リーディング上演

「伊丹の物語」プロジェクトで創作された短編『国道 171 号線を歩く象』を
リーディング上演します。この 作品は 1970 年に開催された大阪万博に出場する
象たちが神戶港から 171 号線を歩いて万博会場まで歩いた エピソードに
基づいて創作した作品です。実際の写真を織り交ぜながら、当時の伊丹の様子を
描きます。

【日時】2024 年 12 月 16 日(月)
【場所】アイフォニックホール1F 特設会場(旧レストランエリア)
【演出】ごまのはえ
【出演】高安美帆

3. ワークショップ

明倫ワークショップ 京都芸術センターにて開催予定。詳細準備中!

公演特設サイト】→https://mogamos.link/dohwawoenjiru/